
こんにちは。福岡県大野城市にあるVITAL PERSONAL GYM(バイタルパーソナルジム)の三苫です。
「ダイエットだから朝食を抜く。」
「できるだけ食べないようにしている。」
「1日2食にした方が痩せる気がする。」
ダイエットを始めると、このように「食事の回数を減らす」という方法を選ぶ方は少なくありません。
確かに、食事回数を減らすことで1日の摂取カロリーが減れば、体重は落ちる可能性があります。
しかし、ここで重要なのは、「食事を抜くこと」と「脂肪を効率よく落とすこと」は同じではないということです。
VITAL PERSONAL GYMでは、特別な事情がない限り、ダイエット中も1日3食を基本として考えています。
ただし、これは「3食食べれば必ず痩せる」という意味ではありません。
現在の研究では、朝食を食べることや食事回数を増やすことそのものが、体脂肪減少を直接促進するとは言い切れません。食事回数についても、等カロリー条件では、少ない回数のほうが必ず有利という強い根拠はありません。
それでも私たちが3食を基本にするのは、必要なエネルギー、タンパク質、炭水化物、脂質、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどを無理なく確保し、筋肉を守りながら、長く続けられる食習慣を作るためです。
今回は、インスリンやグルカゴン、糖新生、筋タンパク質合成(MPS)、ロイシンなどにも触れながら、なぜ「食べないこと」だけに頼ったダイエットをおすすめしないのかを解説します。

目次
- ダイエットの本質は「食事回数」ではなくエネルギーバランス
- 炭水化物は本当に太るのか?
- 食事をするとインスリンが出る=太る、ではない
- 食事を抜いたとき、身体はどうやってエネルギーを作るのか
- 糖新生は「筋肉がどんどん溶ける」という意味ではない
- ダイエット中に筋肉を守るための「MPS」
- ロイシンとmTORとは?
- なぜタンパク質を毎食に分けるのか
- 朝食は絶対に食べなければいけない?
- 「食べないダイエット」が失敗しやすい本当の理由
- 食物繊維がダイエットに重要な理由
- VITAL PERSONAL GYMが考える続けられるダイエット
- VITAL PERSONAL GYMの食事指導
- まとめ
ダイエットの本質は「食事回数」ではなくエネルギーバランス
まず、ここは最も重要なポイントです。
体脂肪を減らすためには、長期的に見て
消費エネルギー > 摂取エネルギー
という状態を作る必要があります。
例えば、
- 1日3食で1,500kcal食べる人。
- 1日2食で1,500kcal食べる人。
この2人を単純に比較した場合、「2食だから痩せる」ということにはなりません。
実際、食事回数に関する研究では、食事回数を減らしたこと自体による体重減少のメリットは限定的で、食事回数だけでダイエットの成否が決まるわけではないことが示されています。
つまり、「1日3食だから痩せる」のではありません。
ここを誤解しないことが大切です。
では、なぜVITAL PERSONAL GYMでは3食を基本にするのでしょうか?
その理由の一つが、栄養を分散して確保しやすいからです。

炭水化物は本当に太るのか?
ダイエットというと、
- 「ご飯を減らす」
- 「パンを食べない」
- 「夜は炭水化物を抜く」
という方法を思い浮かべる方も多いでしょう。
しかし、炭水化物そのものが「太る栄養素」なのではありません。
炭水化物は大きく、
- 糖質
- 食物繊維
から構成されます。
糖質は消化・吸収されると主にブドウ糖などになり、脳や神経、筋肉などのエネルギー源として利用されます。
一方、食物繊維は小腸で消化されにくく、大腸まで届きます。
食物繊維には、排便を助けるだけでなく、腸内環境や血糖コントロール、生活習慣病リスクとの関連など、さまざまな働きがあります。
厚生労働省も、日本人では食物繊維の摂取量が目標量を下回っていることから、積極的な摂取を推奨しています。
つまり、「炭水化物=太る」という考え方は正確ではありません。
重要なのは、どのくらい食べるのか。
そして、どのような食品から摂るのかです。

食事をするとインスリンが出る=太る、ではない
ここはダイエット情報で非常に誤解されやすい部分です。
「インスリンが出ると脂肪が増える」という説明を見たことがある方もいるでしょう。
確かに、食事によって血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌されます。
インスリンには、
- 血液中のブドウ糖を組織へ取り込ませる
- 肝臓や筋肉でグリコーゲンとして蓄える
- 脂肪組織への栄養の取り込みや脂質代謝を調整する
など、重要な役割があります。
しかし、「インスリンが出る→必ず体脂肪が増える」ではありません。
体脂肪が長期的に増えるかどうかは、インスリンだけで決まるものではなく、最終的にはエネルギー収支や食事内容、活動量など複数の要因によって決まります。
むしろ、食後にインスリンが分泌されることは正常な生理反応です。
インスリンを「太るホルモン」とだけ考えるのではなく、「栄養を身体の各組織へ運び、利用、貯蔵を調整するホルモン」と考えるほうが正確です。

食事を抜いたとき、身体はどうやってエネルギーを作る?
では、食事を抜くとどうなるのでしょうか。
食後は、食事から吸収された栄養素を利用する「吸収状態」が中心になります。
時間が経って血糖値が低下してくると、インスリンは低下し、反対にグルカゴンなどの働きが強くなります。
すると身体は、「今あるエネルギーを使おう」という方向に代謝を切り替えていきます。
代表的なのが、
① 肝グリコーゲンの分解
肝臓に蓄えられているグリコーゲンを分解し、血糖維持に利用します。
② 糖新生
肝臓などで、乳酸、グリセロール、アミノ酸などから新たにブドウ糖を作ります。
③ 脂肪酸の利用
脂肪組織から脂肪酸を動員し、エネルギーとして利用します。
つまり、食事を抜いた瞬間に「脂肪だけ」が燃えるわけでも、「筋肉だけ」が分解されるわけでもありません。
身体は複数のエネルギー源を状況に応じて使い分けています。

糖新生=筋肉がどんどん溶ける、ではありません
糖新生についても誤解が多い部分です。「食事を抜くと糖新生が起こるから筋肉がなくなっていく」という説明を聞くことがあります。
これは極端です。
糖新生には、乳酸やグリセロール、アミノ酸など複数の基質が関わります。
また、身体には筋肉を守りながらエネルギーを確保するための複数の代謝調節機構があります。
ただし、長期間の過度なエネルギー不足が続けば、脂肪だけでなく除脂肪量も減少しやすくなります。
だからこそダイエットでは、
- 適切なカロリー設定
- 十分なタンパク質
- 筋力トレーニング
- 適切な活動量
が重要になります。
実際、エネルギー制限下でもタンパク質摂取量を高めることで、除脂肪量の減少を抑えられた研究があります。

ダイエット中に筋肉を守るための「MPS」
ここから少し専門的な話になります。
筋肉は一度作られたら永久に残るものではありません。
私たちの身体では常に、
- 筋タンパク質の合成(MPS)
- 筋タンパク質の分解(MPB)
が同時に起こっています。
筋肉量が維持・増加するためには、長期的に見てMPS > MPBとなる時間を積み重ねることが重要です。
逆に、ダイエットでエネルギー不足が大きくなり、筋トレやタンパク質摂取も不足すると、筋肉を維持しにくくなります。
だからダイエットでは、「体重を落とす」だけではなく、「何を落としているのか」を見ることが重要なのです。

ロイシンとmTORとは?
タンパク質を摂取すると、アミノ酸が血液中に増えます。
その中でも注目されているのが、ロイシンという必須アミノ酸です。
ロイシンは、筋タンパク質合成を調節するシグナルの一つとして働き、mTORC1という細胞内シグナル経路に関与します。
簡単に言えば、「材料であるアミノ酸を供給する」だけでなく、「筋肉を作るためのスイッチを刺激する」という役割もあるということです。
特に加齢によって筋肉の合成反応が低下することが知られており、十分なタンパク質を含む食事を摂ることは、中高年の筋肉維持を考えるうえでも重要です。

なぜタンパク質を毎食に分けるのか?
ここで「1日3食」の意味が出てきます。
例えば、1日に90gのタンパク質を摂るとして、
パターンA
朝:10g
昼:10g
夜:70g
という摂り方と、
パターンB
朝:30g
昼:30g
夜:30g
という摂り方では、タンパク質の「量」は同じです。
しかし、筋タンパク質合成という観点では、タンパク質を極端に夕食へ偏らせるより、各食にある程度分散させる考え方には合理性があります。
研究では、朝・昼・夕にタンパク質を比較的均等に摂った場合、夕食に大きく偏らせた場合より24時間の筋タンパク質合成が高かったという報告があります。
一方で、「絶対に3食均等にしなければ筋肉がつかない」というほど単純な話でもありません。
タンパク質の総量のほうが重要で、最適な分配については研究結果も一貫していません。
そのためVITAL PERSONAL GYMでは、「毎食、適量のタンパク質を摂る」ことを実践しやすい目安としておすすめしています。

朝食は絶対に食べなければいけない?
ここは非常に大切です。
結論から言うと、「朝食を食べなければ痩せない」というわけではありません。
朝食を食べることと体重の関係については、観察研究では朝食を食べる人のほうが体重管理に有利という結果が見られる一方、ランダム化比較試験では、朝食を食べるようにしたからといって体重減少が明確に促進されるとは限りません。
つまり、朝食を食べること自体が「痩せる魔法」ではありません。
では、なぜVITAL PERSONAL GYMでは朝食をすすめるのでしょうか。
それは、
- 1日のタンパク質を分散しやすい
- 午前中の活動に必要なエネルギーを確保しやすい
- 食事リズムを作り、血糖値が安定しやすい
- 夕食への過度な偏りを防ぎやすい
といったメリットがあるからです。
ただし、朝に食欲がない方に無理やり大量の食事を食べてもらうことはしません。
その人の生活リズムに合わせて、「どうすれば必要な栄養を無理なく確保できるか」を考えます。
朝食が食べられない方へ
朝から食欲がない方は、最初から「ご飯・魚・味噌汁・卵」などのしっかりした朝食を無理して摂ろうとするのではなく、
- バナナ+ヨーグルト
- 果物+プロテイン
- おにぎり+ゆで卵
- オートミール+ヨーグルト
- 少量のおかゆ
などでも構いません。
重要なのは、「完璧な朝食を食べること」ではなく、「1日の栄養バランスを整えること」です。

「食べないダイエット」が失敗しやすい本当の理由
食事を抜けば、必ずダイエットに失敗するわけではありません。むしろ、食事回数を減らすことで摂取カロリーを自然に抑えられる人もいます。
問題なのは、「食事を抜けば抜くほど痩せる」と考えてしまうことです。
例えば、
朝食を抜く
↓
昼も少量
↓
夕方に強い空腹
↓
お菓子を食べる
↓
夜に食べ過ぎる
↓
「また食べてしまった」と自己嫌悪
↓
翌日はさらに食事を減らす
このようなサイクルになれば、ダイエットは非常に苦しくなります。
さらに、過度なエネルギー制限では、脂肪だけでなく除脂肪量も失いやすくなります。
だからこそ、「どれだけ食べないか」ではなく、「必要な栄養を確保しながら、どこまで無理なくカロリーを調整できるか」が重要なのです。

食物繊維がダイエットに重要な理由
ダイエットではタンパク質ばかり注目されがちですが、食物繊維も非常に重要です。
食物繊維は、
- 野菜
- 果物
- 豆類
- 海藻
- きのこ
- 全粒穀物
- いも類
などに含まれています。
日本人の食物繊維摂取量は目標量を下回っており、厚生労働省の情報では、成人男性は1日20g以上、女性は18g以上が2025年版の目標量として示されています。
食物繊維を十分に摂ることは、排便だけではなく、食事全体の質を高めることにもつながります。
例えば、「白いパンだけ」よりも、「全粒穀物+タンパク質+野菜」という食事のほうが、栄養素を幅広く確保できます。
ダイエットは「カロリーを減らすゲーム」ではありません。
限られたカロリーの中で、どれだけ栄養価の高い食事を組み立てられるかも重要です。
VITAL PERSONAL GYMが考える「続けられるダイエット」
VITAL PERSONAL GYMでは、
- 「ご飯禁止」
- 「夜は炭水化物禁止」
- 「甘いものは禁止」
- 「毎日○○を食べる」
といった一律のルールを基本的には設けていません。
なぜなら、仕事、家族構成、生活リズム、運動量、料理をする時間などは、一人ひとり違うからです。
例えば、忙しくて毎日自炊できない方。外食が多い方。仕事の帰宅時間が遅い方。家族と同じ食事を食べたい方。
こうした方に「完璧な食事」を求めても、長続きしません。
だからこそ、70〜80点の食事を長期間続けることを大切にしています。

VITAL PERSONAL GYMの食事指導で大切にしていること
私たちが重視するのは、次のようなポイントです。
① 必要なエネルギーを確保する
極端に食事量を減らすのではなく、生活や運動量に合わせて適切な摂取量を設定します。
② タンパク質を確保する
ダイエット中は筋肉を維持することも重要です。
そのため、1日のタンパク質量だけではなく、各食で確保できているかも確認します。
③ 炭水化物を必要以上に怖がらない
ご飯や芋、果物などを適切に取り入れます。
④ 食物繊維を摂る
野菜、果物、豆類、海藻、きのこ、穀類などから摂取します。
⑤ 食事を生活に合わせる
「理想の食事」ではなく、「その人が実際に続けられる食事」を考えます。
⑥ 運動と組み合わせる
食事だけで体重を落とすのではなく、筋力トレーニングや日常の活動量も含めて身体づくりを行います。

「3食」はルールではなく、ひとつの手段
ここまで読んでいただいた方には、ぜひ一つ覚えておいてほしいことがあります。
1日3食は「絶対のルール」ではありません。
朝食を食べない生活が本人に合っていて、必要なエネルギーやタンパク質、その他の栄養素を十分に確保でき、過度な空腹や過食もなく、生活にも支障がないのであれば、必ずしも3食にする必要はありません。
一方で、「朝食を抜いたら夕方にお腹が空きすぎる」
「昼を抜いて夜に大量に食べてしまう」
「食事を減らしすぎてトレーニングの質が落ちる」
「タンパク質が夜に偏ってしまう」
という方には、3食に分けることが非常に有効な場合があります。
つまり、3食が正解なのではなく、その人にとって栄養を確保し、健康的に続けられる方法が正解なのです。
まとめ
ダイエットでは、「食事を抜けば早く痩せる」と考えてしまいがちです。
しかし、食事回数そのものが脂肪燃焼を決めるわけではありません。
重要なのは、
- 適切なエネルギー収支を作る
- タンパク質を十分に摂る
- 炭水化物を必要以上に避けない
- 食物繊維を摂る
- 運動、睡眠をしっかりとる
- 長期間続けられる方法を選ぶ
ことです。
そしてVITAL PERSONAL GYMでは、基本的に1日3食をひとつの目安として提案しています。
それは、「3食食べれば痩せるから」ではありません。
必要な栄養を分散して摂りやすく、筋肉を守りながら、無理のない食生活を作りやすいからです。
ダイエットは、短期間だけ体重を落とすことが目的ではありません。
痩せたあとも続けられる食習慣を身につけること。
それが、VITAL PERSONAL GYMが考える健康的なダイエットです。
- 「何を食べればいいかわからない」
- 「食事制限をしているのに痩せない」
- 「できるだけ健康的に痩せたい」
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。
VITAL PERSONAL GYMでは、トレーニングだけでなく、現在の生活習慣や運動量、食事内容を確認しながら、一人ひとりに合わせたサポートをしています。


