同じ筋肉量でも運動能力に差が出るのはなぜか?
筋肉の断面積や腱の付着位置が同じでも、運動能力に差が出ることがあります。その理由について考察します。

筋力の強さを決める要素
筋力の強さは、主に以下の要素で決まります。
- 筋の断面積(筋線維の数)
- 腱の付着位置(てこの原理)
しかし、これらが全く同じ条件でも、運動能力には個人差が生まれることがあります。

運動能力の差を生む要因
筋肉量や付着位置が同じでも、筋力に差が出るのは「動員できる筋線維の数」に違いがあるからだと考えられます。
人は普段、全ての筋線維を使っているわけではなく、一部の筋組織しか動員していません。トレーニングによって追い込むことで、動員できる筋線維の数を増やし、より大きな力を発揮できるようになります。

限界を超えるときに起こること
生理的限界(火事場の馬鹿力)
危機的な状況に直面すると、脳が普段かけているリミッターが外れ、強制的に全ての筋組織を収縮させることがあります。これが「火事場の馬鹿力」と呼ばれる現象です。
心理的限界
スポーツやトレーニングで「もう無理だ」と感じても、さらに踏ん張ろうとすることがあります。これは心理的限界を超えようとする行為です。選手が力を入れるときに声を出すのも、一時的に心理的限界を突破しやすくするためと考えられます。
ただし、心理的限界を日常的に超えるのは怪我のリスクが高まるため注意が必要です。
効率よく筋力を発揮するには
筋肉そのものを大きくすることも大切ですが、同じくらい重要なのは脳と筋肉の神経系を鍛えることです。
具体的には、動作を繰り返し反復することで、脳から筋への神経伝達効率が向上し、より多くの筋線維を動員できるようになります。
つまり、筋力アップには「筋肉を鍛える」+「神経系を鍛える」両面のアプローチが欠かせません。

まとめ
- 筋力は筋肉の太さや腱の付着位置だけでなく、動員できる筋線維の数で差が出る
- 「火事場の馬鹿力」は生理的限界を超えた力の発揮
- 心理的限界を突破する練習は効果的だが、怪我のリスクに注意
- 効率よく力を発揮するには、神経系のトレーニングが重要
同じ筋肉量でも運動能力に差が出るのは、脳と筋肉の連携に違いがあるからだと考察します。
日々のトレーニングで神経系を鍛え、効率よく筋肉を使えることで、疲れづらく、長く健康で過ごせる身体を目指しましょう。
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写真提供:福岡市